スフィンゴ糖脂質

 スフィンゴ糖脂質は、ドイツの神経化学者ツディクム (Johann Ludwig Wilhelm Thudichum; 1829-1901)によって、初めて脳から単離されました。スフィンゴシンと脂肪酸が結合したセラミドと呼ばれる脂質に、グルコースやガラクトースなどの単糖、あるいは糖鎖が結合した複合糖質です。糖鎖の構造は多様で、非常に多くの種類が報告されています。脳に限らず、動物のさまざまな細胞の細胞膜を構成している成分で、植物や菌類にも動物のそれとは少し脂質部分の構造の異なるスフィンゴ糖脂質が含まれることが明らかになっています。

 最近、「セラミド」が配合された化粧品や栄養補助食品が多く市販されています。この「セラミド」は、正確にはセラミドにグルコースが結合したグルコシルセラミドで、コメ、コンニャクイモ、パイナップルなどの植物から抽出されたものです。ヒトのグルコシルセラミドとは脂質部分の構造が異なりますが、皮膚の保湿効果が認められ、食品に対しては機能性表示が可能となっています。

図 グルコシルセラミドの構造

 

参考文献

 山川民夫,糖脂質物語,講談社学術文庫,1981.

近畿大学生物理工学部

芦田 久

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